エンジンオイル

エンジンオイルの規格と表示について

エンジンオイルの規格

粘度について

粘度とはオイルの粘っこさの度合いを表す尺度で一般的に動粘度のことを粘度と呼んでいます。粘度はオイルの性状の中で最も大切なもので、クルマに会ったオイルを選ぶには、まず粘度を考慮しなければなりません。オイルを選ぶ基準として世界的に普放しているのがSAE粘度番号と呼ばれる粘度分類です。


SAE粘度分類について

SAE(Society of Automotive Engineers/米国自動車技術者協会)で定められた粘度分類で、SAE番号が大きくなるほど粘度が高い(硬い)ことを意味します。Wは冬季用(Winter)の意味です。
オイルの粘度は温度によって変わってきますので、オイルの粘っこさを比較するとき同じ測定温度の粘度で比べる必要があります。基準となる温度は国際的な取り決めにより、40℃および100℃となっています。


API規格について

API規格は、米国石油協会(API)とSAE、そしてアメリカ材料試験協会(ASTM)の三者が協力して定める規格です。ガソリンエンジン車はS、ディーゼルエンジン車はCではじまり、後のアルファベットが進むほど、性能が高くなります。2010年10月1日から最新のSN規格が発効されました。
 
API(アメリカ石油協会)SN規格
(ドーナツ・マーク)
 
ILSAC(イルサック)規格について

ILSAC規格は日米の自動車工業会で組織するILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)が認証する自動車用オイルの品質表示規格です。
認証条件としてはAPI・SJ、SL、SM規格に合格しているエンジンオイルについて燃費節減試験などが実施されます。
ILSAC規格に合格すれば、API・SJやSL、SM認証表示であるドーナツ・マークと一緒にILSACの認証表示であるスターバースト・マークを容器に表示することができます。
ILSAC規格に合格し、認証されているエンジンオイルは日米自動車工業会が認証したエンジンオイルであり、大きな意義があります。
 
ILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)
品質表示規格
(スターバースト・マーク) 


ACEA(ヨーロッパ自動車製造者協会)規格について

ACEA(アセア)とはヨーロッパ自動車工業会の略で、ヨーロッパの自動車メーカー、石油メーカー、消費者の代表により組織されています。
その組織によって制定された規格は、API規格とは異なる厳しい試験項目があり、耐久性能を重規する一方、省燃費性能や排ガス中の有害物質削減など環境性能も高いレベルでクリアすることを要求しています。(2OO4年制定)

*ACEA  A/B規格=ガソリンエンジンおよび軽負荷乗用車用ディーゼルエンジン油規格
*ACEA  A規格=ガソリンエンジン油規格
*ACEA  B規格=軽負荷乗用車用ディーゼルエンジン油規格
*ACEA  C規格=アフタートリートメント付加用規格(ガソリン十ディーゼルエンジン油用)
*ACEA  E規格=高負荷ディーゼルエンジン油規格


JASO規格について

ディーゼルエンジン油のJASO規格は、(社)日本自動車エ業会(JAMA)の要請により、(社)自動車技術会が制定した規格です。これは米国のAPI CG-4などの最近の規格が、日米の排気ガス規制の違いから、必ずしも日本のディーゼルエンジンに最適ではなくなって来たことによります。

JASO M355適合品
本DH-2性能の品質保証者
○○○○株式会社

JASO M355適合品
本DL-1性能の品質保証者
○○○○株式会社


DPFについて

ディーゼル・パティキュレート・フィルター(以下DPF)はディーゼルエンジンから排出される黒煙(スス、以下PM)を捕集し、ディーゼル車の排ガスクリーン化に大きく貢献する部品です。

ガソリンエンジンオイルの表示例

ガソリンエンジンオイルの表示

エンジンオイルの表示マーク

API(アメリカ石油協会)SN規格
(ドーナツ・マーク) 
ILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)
品質表示規格
(スターバースト・マーク) 
JASO M355適合品
本DL-1性能の品質保証者
○○○○株式会社
JASO M355適合品
本DH-2性能の品質保証者
○○○○株式会社